誰にも相手にされなくなっていく人。
いつも、虚勢をはり人を見下し、社員をいじめ、話し合いもできない、残念な人が会社に存在する。
最初は、みんな怖がってこの社員の言うことを聞き、顔色を窺って仕事をやっていたそうだ。
ある時、ある社員が、この残念な人に思いをぶつけた。
辛い状況から抜け出したかったために、話し合って相手を理解しようと努力もしたそうだ。
しかし、彼は傍若無人な自分を悔い改めることはなかった。
彼の中に、思いやる心や、人に対して尊敬の念があれば、反省し自分を立て直すことも、できたであろう。
回りは信じていた。こんな人でも人としての優しい心を少しでも必ず持っていると。
みんなの、彼へのわずかな情けは木っ端みじんに消えていった。
彼の周りには誰も近づかなくなり、話しかける人すらもいなくなった。
これまで、どうしたら良くなるか、改善策を探しながら、みんなでこの彼には向き合おうとしてきたが、誰も相手にしなくなっていった。
彼には、事務的に、ロボットのように接するだけ。
本人は、回りが離れていってることに気づいてはいたが、改めようとすることもなかった。
彼には、信頼を寄せる同僚も部下もいない。
唯一新しく入ってきた何も知らない新入社員達がいることだけが、優越感を保っていられる状態だった。
新入社員達もいつかは異変に気づき、新入社員達も離れていく。
人には、過ちは必ずあるもの。
そこに、本人がきちんと向き合い、誠実に対応していくことが、社会では必要なスキルであろう。
自分勝手に、自分のやりたいように振舞いたいなら、自分で起業すればよい。
会社という組織は、たくさんの人が集まり、解決策を模索しながら、協力し合い、助け合いながら、一緒に働く大事な仲間がいる場所である。
一人では仕事はできない。
自分一人で仕事をやっていけるなんて大間違いだ。
この彼は、持病があり入退院を繰り返していたが、誰も同情しなかった。
孤独を感じ、居心地もあまりよくなかったようだが、自分が招いた結果である。
人は理由もなく離れて行ったりはしない。
彼に向き合おうとしてきた周りの努力も無視し続け、回りが諦めて離れていったのだ。
相手の気持ちを考えれない、過ちから学ぶ努力をしない、手を差し伸べられて手を振り払うような人は、孤独で寂しい時間だけが過ぎていくだけだろう。
人生は、楽しいこと、嬉しいことが溢れている。
人との触れ合いから、体感できることを経験できない彼は、かわいそうな人であろう。
私は、これからも自分に関わる人を大切に感謝しながら生きていきたい。